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AIコーディング時代の黒船、RailwayがAWSに挑む100億円調達の全貌

AIコーディング時代の黒船、RailwayがAWSに挑む100億円調達の全貌

マーケティング費用ゼロで200万人の開発者を獲得したスタートアップ

サンフランシスコ発のクラウドプラットフォーム「Railway」が、シリーズBで1億ドル(約150億円)の資金調達を発表しました。驚くべきは、この規模を達成するまで同社がマーケティングに一切お金をかけていないという点です。開発者どうしの口コミだけで、200万人ものユーザーを積み上げてきました。

リードインベスターはTQ Ventures、そこにFPV Ventures、Redpoint、Unusual Venturesが参加しました。Railwayのこれまでの調達総額はわずか2400万ドル。今回の調達額はそれまでの4倍超という、いわば一気加速の資金調達です。

なぜ「3分のデプロイ」が許されなくなったのか

Railwayが解決しようとしている問題は、一言で言えば「クラウドインフラの古さ」です。

従来のクラウド利用では、Terraformと呼ばれる標準的なツールを使ってアプリをデプロイ(本番環境に公開)すると、2〜3分かかるのが当たり前でした。しかし今や、ClaudeやChatGPT、Cursorといった生成AIコーディングツールが数秒でコードを書き上げる時代です。

「AIが何でも3秒で解決できる環境において、デプロイに数分かかる仕組みは完全にボトルネックになっている」と、28歳の創業者兼CEOであるJake Cooperは語ります。

Railwayはこの問題に対し、1秒未満でのデプロイを実現することで応えています。顧客企業からは、開発スピードが10倍に向上し、コストが最大65%削減されたという報告も上がっています。

たとえば10万人の連邦政府系請負業者を支援するG2XのCTO、Daniel Lobatonは「旧来のインフラでは1週間かかっていた作業が1日でこなせるようになった」と述べており、インフラ費用も月1万5000ドルから約1000ドルへと87%の削減を達成しています。

Google Cloudを捨てて自社データセンターを構築という決断

Railwayを競合と一線画しているのが、2024年に行った大胆な決断です。同社はGoogle Cloudを完全に離脱し、自社でデータセンターを建設しました。これは「本気でソフトウェアに向き合うなら、自分でハードウェアを作るべきだ」というコンピューター科学者Alan Kayの言葉を地で行く判断です。

ネットワーク、コンピューティング、ストレージのすべてを自社管理することで、Railwayは競合他社より約50%安い価格を実現しました。課金体系も明快で、実際に使った時間分だけ秒単位で請求されます。使っていない仮想マシンにも費用が発生するAWSなどの従来モデルとは根本的に異なります。

また、2024年に大手クラウドプロバイダーが相次いで大規模障害を起こした際も、Railwayはサービスを継続できたと同社は主張しています。

社員30人で数十億円規模の収益を生み出す異常な効率

Railwayの現在の従業員数はわずか30人。それでも年間数千万ドル規模の収益を上げており、昨年は収益が3.5倍増、直近も月次15%成長を継続しています。月間デプロイ数は1000万件以上、エッジネットワーク経由のリクエストは1兆件超と、資金力で勝る競合に匹敵する規模感です。

Fortune 500企業の31%がRailwayを利用しているという数字も印象的です。BiltやIntuitのGoCo部門、TripAdvisorのCruise Critic、MGMリゾーツなどが名を連ねます。

100億円の使い道と、5年後のビジョン

今回の調達資金は、グローバルなデータセンター拡張、採用強化、そして同社が「初めて本格的に取り組む」という営業・マーケティング体制の構築に充てられます。

Cooper CEOは「5年後、Railwayはソフトウェアが生まれ、育つ場所になる。インスタントにデプロイし、無限にスケールし、摩擦ゼロで動く」と断言します。

AIコーディングツールの普及により、今後5年間で世界に存在するソフトウェアの量は今の1000倍になると同氏は予測しています。そのすべてが動く場所が必要になる、だからこそクラウドインフラへの投資が今最も重要なのだという主張は、説得力を持って聞こえます。

エンジニアが自分で使いたいと思えるほど優れたツールを作れば、説明しなくても広がっていく。Railwayの5年間はそれを証明しました。次の5年は、世界がそれに追いつくかどうかの勝負です。

詳しくはこちら: https://media.roy-al.co.jp

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